ADLとは「日常生活動作」のこと

ADLとは「日常生活動作」のこと

ADLとは?

仕事として介護に関わっていこうと思ったり、家族の介護のことが気になったりする方にとってADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)という概念はとても重要なものとなります。この場合のADL、日常生活動作とは、例えば食事、排泄、着脱衣、入浴、移動、寝起きなどの毎日の生活の中で何気なく行われる動作や行動のことを言っています。こうした動作や行動は人間が生活を営んでいく上で最低限必要となる基本的なことであり、こうしたことができるかできないかによって介護を受ける人のQOL(Quality Of Life:生活の質)や、どのような介護を行うべきかという計画が大きく変わってきてしまいます。そのため、介護を受ける人のADLがどのようなレベルにあるのかに関しては、日常的にチェックを行っていかなければなりません。

介護や介助の目的

そもそも介護や介助というものは本来、相手のできないことを補ってあげるという発想にはありません。介護生活を通して相手の生活能力の回復を助け、本人が自らできることを増やしたり維持したりすることにその目的はあるのです。こうした観点からもADLがどのようなレベルにあるのかということを把握しておくことは、介護の目的の達成度合いを測るために大切です。

ADL向上のために

なおADLの向上のために重要になってくるポイントですが、ADLは何も本人の能力や体力、また精神状態や頭脳の明晰さだけで全てが決まるわけではありません。わかりやすい例で言えば、自力歩行が困難な人向けの車椅子や電動バイクなどがあるかどうかによって、ADLの基本的な要素である自力での移動を行えるか否かが変わってきます。つまり、ADLの度合いというのは本人だけの問題ではなく、その本人を取り巻く環境やインフラ、また利用可能な道具などによっても変わってくるのです。

ADLとIADLの関連

最後にADLと関連深いIADL(Instrumental Activities of Daily Living:手段的日常生活動作能力)についても理解しておきましょう。IADLの手段的日常生活動作能力とは移動や食事、寝起きなどの生活する上での基本動作のことを指すADLとは異なり、薬の管理や金銭管理、また買い物や洗濯、それに日常の用事のための電話や乗り物の利用などADLを組み合わせることで発揮できるより複雑な生活上の動作を指します。ADLとの特に大きな違いは社会や他人との関わりを求められる部分が大きいため、ADLと異なって自分の頭を使って考えながら行わなければなりません。ADLと異なって毎日必ず行う動作ということではないですが、IADLに含まれる動作ができなければ自立して生活を営むことはできないのでとても重要な事柄です。

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ADLを紹介します

当ホームページの管理人は長く介護の分野に携わっており、その中でもADLの重要性を強く感じるようになりました。ぜひ直接的にでも間接的にでも多くの人にADLの重要性を理解してもらった上で介護に関わってもらいたいと思い、当ホームページを運営しています。なお管理人への連絡は【コチラ】までお寄せ願います。